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もろびとこぞりて 〜JOY TO THE WORLD! THE LORD IS COME〜 CLAPWORKS (もろびとこぞりて じょいとぅざわーるど ざろーどいずかむ) カツ@戛さん [2011年5月22日]

・シナリオ:☆☆☆
・H度:☆☆
・GAME:☆☆
・音楽:☆☆☆☆☆
・CG:☆☆☆
・難度:☆

・総評:78点



思いっきり言ってしまえば、日本でメジャーな諸人こぞりて迎えまつれで始まる『もろびとこぞりて』よりは、『たみみなよろこべ』をモチーフに、それも独自解釈を行っていてタイトルを聞いて頭に浮かんだ歌とは違いました
作中の『Joy to the World』が主は来ませりをあまり強調せずに、宗教観を薄めてアレンジしているあたりエロゲのユーザーに合わせて柔らかくしたってところでしょうか

さて、ゲーム内容ですが最初からクリスマスコンサートという目標と期限が定まっているので学園生活をエンジョイなイベントがあったりしょっちゅうデートに行ったりイチャイチャしまくり!ってワケにもいきません
あくまで前提には音楽があり、登場人物の行動の先にも音楽がある
私が一番感心したのがこの点でした

天文同好会なのにあまり星を見ない某とか、活動の主軸はあっても萌えに比重を置くのはここのところの業界の流れですしね
ある題材を掲げたからにはそっちに力を入れて欲しいのが私の本音です
もちろん、それらの作品にも利点があるのは言うまでもありませんが。

もろびとこぞりてはぶっちゃけてしまえばエロゲもとい美少女ゲームとしての魅力は弱いです
公式を見ての印象通り、最近の作品と比べると華々しさがあるとはとても言い難い
しかし、下手にキャラにかぶれたりせず音楽という題材を用いてゆったりしたシナリオに仕上げてくれたのは素直に嬉しいです
名の知れた声優を起用してはいますが声に頼りきった丸投げの作りじゃ断じてない
「エンターテインメントは過激じゃないとネ!」との言葉がありますが…いやいや、落ち着いた気持ちにさせてくれるこの作品も立派なエンターテインメントですよ

…と魅力が弱いと言ってしまいましたが私はその控えめなとこがすごく好きです
幼なじみの麻由子との会話で「お互い30まで売れ残ってたら…」とかさり気なく言ってくるあたりになんとも言えないものがこみ上げますよ

シナリオは
歌乃=四季>麻由子>紫

キャラは
歌乃>麻由子>紫>四季

波が少なく静かではありますが雰囲気が良くてまたやりたくなる作品でした
良い意味でサイトウケンジさんらしくない
あと何と言っても楽曲の豊富さ
初回版にボーカル11曲付属、OPマキシも良曲で買いです

ボーカル全13曲
モロビトコゾリテ
Nau!Nau!Nau!
Music is Magic
This is my music
このあたりがお気に入り。
あとはサウンドモードにクラシックの演奏曲があれば…

さながらコンサートホールでクラシックに耳を傾ける様子がそのまま当てはまるような、静かでいてゆったりとした時間。終わった後も大声であれが良くてこれがダメと議論するでなく、各々で噛みしめる、あんな感覚です
ただし伸びしろも見えるのでブランドの今後に期待ですね
ちなみにディスクレスは半分可能。おまけの閲覧はできますが本編の進行には要ディスク。

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