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ユメミルクスリ ruf (ゆめみるくすり) 橘さん [2007年8月15日]

・シナリオ:☆☆☆☆
・H度:☆☆☆
・GAME:☆
・音楽:☆☆☆
・CG:☆☆☆☆
・難度:☆☆

・総評:87点



ダウナー系青春恋愛AVG。企画は田中ロミオ。

全体…普通の学生である主人公が、風変わりな三人のヒロインと関わっていくことにより道を外れてゆく様を描いた作品。「道を外れる」といっても人の道を亡くす訳では無く、少年が立ち位置の違う人間と交流する事によって自己を獲得していく過程における良い意味でのドロップアウト、という事である。

ルート自体はある程度軽妙さを含ませながらの進行となる。終盤は痛みや苦しみを含んだ展開となるが、それを上回る優しさや労りが心に響く。物語として美しい出来だったと言えよう。

鬱ゲーにカテゴライズされるようだが、本質はそこにはない。「普通」から外れてしまっても楽しい事はあるし良い方向に変わってもいける、というメッセージこそがこの作品の肝ではないだろうかと思う。

CG…色調、筆致共に淡い印象。作風に合致しているが、Hシーンでは少し厳しい印象。

Hシーン…画の問題はあるが、そこそこの出来ではある。使えるか否かは保証外。

音楽…秀逸だがもう少し数が欲しかった。

難度…問題なし。


最後に…現在少々入手困難な状況だが、既存の萌えゲーとは一線を画す逸品ですので是非ともお手に取って頂きたい。

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