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智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜 Key (ともよあふたー) 切儚さん [2005年12月10日]

・シナリオ:☆☆☆☆☆
・H度:☆☆☆
・GAME:☆☆☆☆
・音楽:☆☆☆☆☆
・CG:☆☆☆☆☆
・難度:☆☆☆

・総評:95点



※激しくネタバレしていますのでご注意下さい。

まず皆さんの賛否を分け隔てるエンディングですが、俺はこの終わり方で正解だと思います。むしろ、あのエンディングは然るべきものであるとも思います。
この作品で麻枝さんが伝えたかったのは、『永遠の愛』の存在と『人生の素晴らしさ』です。それはきっと、あのエンディングでなければ証明できないものだったんです。
記憶を失った朋也が、それでも智代に『愛している』と言ったこと。即ちこれが『永遠の愛』の証明です。『何度離れたってきっと智代のもとへ帰る』という、朋也の抱く彼女への強い想い。それは記憶喪失などという障害なんか物ともしないものなのだと。最後に朋也が死ぬのも同様です。お互いが生きていて、平凡に愛し合って『これからもずっと一緒』なんて言った形で終わったって、その後のことなんて誰も分からないでしょう。そこで麻枝さんは、朋也が死ぬという結末を選んだんです。記憶を失っても尚、死しても尚、互いを愛し合う二人。これこそが『永遠の愛』です。
そして『人生の素晴らしさ』とは、朋也が智代と夕焼け空を見上げている時に言った最後の一言に圧縮されています。
『智代、お前のおかげでいい人生だったよ』
そこには、『どんなに苦しくても悲しくても、大切なものを見つけれた自分は最高の幸せ者だ』という想いが込められています。鷹文、河南子、とも、そして智代がいたから、たった22年間なのに素晴らしい人生だった、と。ともを幸せにするためにこういう結末を迎えてしまったことを、朋也は微塵も後悔していません。これこそが『人生の素晴らしさ』の証明です。
智代も智代で、本当の意味で強くなったと思いませんか?
それはきっと朋也の存在があったからでしょう。だからED曲の歌詞にもある『ひとりになっても歩くんだ』なんです。
麻枝さんが本当に伝えたかったこと。
それがこのエンディングなんだと思います。

音楽は相変わらず完璧。
オマケRPGも面白い。
ギャグも最高。
そしてフミオさんの絵。超美麗。
俺的には鍵ゲーの中では2番目に好きなゲームになりました。
1番はもちろんCLANNAD。
あ、CLANNADで思い出しましたが、この智代アフターはCLANNADとは関係のないストーリーとして制作されています。あくまでパロディの一貫としてです。なのでCLANNADで結ばれた朋也と智代が、必ずこの結末になるわけではありませんよ。

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