・シナリオ:☆☆☆☆☆・H度:☆☆☆☆☆・GAME:☆・音楽:☆☆☆☆☆・CG:☆☆☆☆☆・難度:☆☆☆☆☆・総評:100点初投稿です。こんなに重たいゲームのレビューですいません。えー、このゲームは2001年に原画家、長岡建蔵率いるVA系ブランド、"CRAFTWORK"から発売されたものです。発売当初はそんなに注目されていなかった作品ですが、月日が経つにつれ、徐々に注目されていった作品ですね。値段も現在高騰しており、筆者はとあるインターネット通信販売を生業としているサイトの中古の値段を見て、目ん球飛び出るかというくらい驚きました。CD盤面や箱の形状、絵柄等、外装にもこだわりが見えます。さて、概要はこのくらいにして…肝心の内容はと言うと、先ず、CG。これには正直見とれました。非常に繊細な線と線。それによって紡がれた人物の立ち絵は、今のゲームにも劣らないと思います。また、それだけではなく、一枚絵の表情の一つ一つにも人をひきつける魅力があり、特に、小さな挿絵でキャラの感情を表すのは画期的だと思いました。次に音楽。これは、今現在も現役バリバリのさっぽろももこさんが担当しており、非常に電波が溢れるBGM、Orエンディング曲に仕上がっております。次は、ゲーム性ですが、これはあまり無いです。ただ戸惑うのは、選択肢と全く違う行動をするのには、焦ります。次は、H度。これははっきり言って使えないと思います。(自分は使ってないのでよく分かりませんが)エロくはあるんですが、そこにたどり着くまでの過程の方が強烈で、いざエロシーンになるとそういう気持ちになれないかと思います。さて、最後にシナリオです。これはやはり先人の方々の言うとおり、評価がきっかり分かれるとおもいます。大好きな人もいれば、あまり受け付けない人もいるでしょう。それは、あの極めて電波な文章や、主人公のあまりに暗い暴力性のせいかもしれません。ただ、やはりあのような内容をここまで生々しく表せたシナリオは、秀逸だと思います。文章構成もしっかりしているだけでなく、色々なアイディアも取り入れてあって、筆者は感嘆しました。ー総評ー間違いなく神ゲーでしょう。少なくとも筆者は、このクオリティを越えるゲームをやったことがありません。感じ方は人それぞれですが、筆者はこの作品はプレイヤーを映し出すモノ。又は、プレイヤーの心を浸蝕するものだと思います。人の弱さ、悩み、劣情、苦しみ、怒り、不条理、欲望、これらを見せることによって、プレイヤーの心に静かに深く潜入してプレイヤー自信に問い掛けてきます。"あなたには主人公のような心当たりは無いですか?"と。そんな、作品に隠れた深いメッセージ、テーマ性なども見つける事で、この作品はまた更に楽しめるかと思います。皆さんも、機会があれば是非やってみてください。