・シナリオ:☆☆☆☆・H度:☆☆☆・GAME:☆・音楽:☆☆☆・CG:☆☆☆・難度:☆・総評:85点■あらすじ5姉妹の「木ノ本家」は男の子が欲しいと常々切望しており、隣家の4兄弟の「矢崎家」は、逆に女の子が欲しいと切望していた。ある時、両一家の家長はとんでもない妙案を思い付く。「そうだ、お隣さんと子供を一人交換しよう!」かくして、4兄弟の代表として交換されることになった次男(主人公)は女だらけの一家に、家族として迎えられる事に……。しかもこの三ヶ月間は、彼女達の『兄』または『弟』として生活することになって、さぁ大変!!ヒロイン達にとっては「お兄ちゃん」と呼ぶのが、最初のハードル!?主人公にとっては嬉しくもすごく不安な、常識はずれの家族ごっこスタート!!■シナリオギャグに特化した新感覚ラブコメと言うことで、ゲームは店頭で中古品を買うことが多い私が珍しく、発売前に興味を持ち発売日に新品を定価で買った本作品。この作品の感想を一言で表すのなら――これが本当の“ラブコメディ”だ!ギャルゲのコメディと言うと大体、クスリと笑える程度のものだったと思うけれど今作、恋0は爆笑を狙う大胆で下品なネタを惜しみなく出して来るのが特徴。兎に角テンポが良くサクサク進められ、ヒロインの数が9人とかなり多いのにも関わらず一ヶ月足らずで終わってしまうスムーズさ。パロやメタ発言や下ネタ等、結構人を選ぶかもしれないけれどギャグのノリが合えば、間違いなく楽しめる。▼共通家族交換と言うテーマの元、ドタバタな日常の中ヒロイン達を満遍なく掘り下げる訳だけれど兎に角皆、ボケまくりの騒ぎまくり。この作品で一番面白いのは間違いなく共通ルートと言える。時間はボイスを全部聞き、QSとQLと使って選択肢を全部選んで7時間強と少し長めだけれどテンポが良い為、苦になることは全くない。以下、個別の感想を攻略順に。▼乃来亜四女で恋0最大のギャグ要員。乃来亜は好きだけれど個別は正直……微妙。何が駄目なのかと言うとサブキャラである、部長が出張りすぎと言うこと。乃来亜の人格が既に完成してしまっているせいか乃来亜自体の問題ではなく、部長の問題にスポットが当たっていてそのまま、ルートに分岐出来そうな程、部長の出番と活躍が多い。乃来亜だけにスポットを当てて展開してほしかった……と思う。▼華五女で毒舌でツンデレでロリ巨乳の華。この話はつまらなかった。ハッキリと言える。華はうじうじしているし、主人公はダメダメだし付き合うことを周囲に隠して、最後まで公認にならない為モヤモヤが残る。▼マヨ長女で生徒会長のマヨ姉。この話は良くも悪くも普通。私はマヨ姉がヒロインの中ではかなり上位に入るので割と、楽しめた。外では完璧だけど家では駄目人間と言う、ギャップは実にベタだけれど好きです、はい。▼灰同級生・氷室屋。話の出来自体は普通だけれど短すぎるのが残念。特に山場もなくあっさり終わる為、印象が薄い。▼芽瑠小沢姉妹の妹でしっかり者の芽瑠。この話も普通。決して悪くはないのだけれど、声優と言う設定が絡んで来るかと思ったら全然、そうでもなかったので拍子抜けな感じはある。▼萌小沢姉妹の姉で合法ロリの萌。意外や意外、結構面白かった。惚れる理由は唐突なものの懸命に、主人公にアプローチする萌は普通にかわいいと思うし、いちゃいちゃも多く満足。▼咲耶双子の姉の方・咲耶。共通でのノリをそのままに話を展開し、ストーリーもキャラの立ち回りも非常に良く個別では、間違いなく一番の出来と言える。ただこの話では夕空を始め他のヒロイン達がとても輝いていて、肝心の咲耶が少し、霞んでしまっているように思える。▼夕空主人公の妹の男装少女の夕空。この話もストーリーは悪くないのだけれど短すぎるのが残念。実妹な為か恋人関係にはならずキスの一つもなく淋しい限り。▼実咲双子の妹の方・実咲。いちゃいちゃに関しては完璧だけれど少し、あっさりしすぎな感じがする。三角関係は咲耶編でお腹一杯だったので咲耶があっさり引いてくれたのは良かったけれど、掘り下げ方次第で幾らでも面白くなりそうな双子との過去を、主人公の勘違いで片付けてしまったのが勿体無い。■シナリオ(総評)全体的にボリューム不足で個別が弱めなのが少し残念だけれど大方、面白かったので良しとする。攻略順は双子を後の方にして咲耶を実咲の前、灰を実咲の後にしたら多分、良い感じになるかと。■キャラクター攻略ヒロインは9人と多めで木ノ本姉妹以外は影が薄めだけども一人一人、個性的かつ魅力的でグッド。男キャラも皆良い味を出していて、キャラを造るのが上手い。特にお気に入りなのは、乃来亜とマヨ姉、本田と親父の4人。皆お笑い気質だけれど、この4人には何度笑わされたことかw■H度下ネタが結構、多い。直接的な単語は当然、出ないしギャグなのでいやらしさは薄いけれど。H度は巨乳が多いこと、下着姿の立ち絵があること(咲耶のみ)、木ノ本姉妹は全員水着イベントがあること音で言えばマヨ姉・咲耶・実咲の三人はキスの時の音がちゅぱちゅぱしてて妙にエロい……ので総合的には☆3。■GAMEシステム面はコンフィグは普通だけれど、今回は【次の音声再生まで音声を継続する】と言うシステムが、ボイスは全部聞きたい私にとっては結構、便利なシステムだったので嬉しい。ロードの時間は早いし、スクリーンショット機能とタイトルコール・システムボイスがあるのも○。■音楽▼BGM曲数は19曲。質に関してはヒロインに専用テーマがあることと(夕空と氷室屋は除く)、OP曲のオルゴールバージョンが最強な為、普通より少し上と言える。▼ボーカル曲・OP1「恋愛0キロメートル」 / 榊原ゆい・OP2「Lovely days」 / 木ノ本マヨ(鈴谷まや)、木ノ本咲耶(岡嶋妙)、木ノ本実咲(小野涼子)、木ノ本乃来亜(清水愛)、木ノ本華(吉田真弓)・挿入歌1「Girl's song」 / 茶太・挿入歌2「君と僕」 / 花たん・挿入歌3「High! High! High! 〜氷室屋ロック〜」 / 氷室屋灰(桃井はるこ)・ED「Re-start!!」 / anporinボーカル曲は豊富。どれも作風にあった曲で質は高い。皆良い曲だけれど、特にお気に入りなのは榊原ゆいの歌うOP曲。フルで収録されているのが嬉しい。■声優鈴谷まや 岡嶋妙 小野涼子清水愛 吉田真弓 高梁碧深津智義 島田友樹 榊原ゆい種崎敦美 田村ゆかり 阿澄佳奈桃井はるこ 春河あかり豪華声優陣。皆キャラクターに合っていて○。今回、私が特に良かったと思ったのは鈴谷まや氏。マヨ姉のしっかり者の姉の顔も、皆の憧れの正当会長の顔もダメダメな様子も全て、自然で素晴らしい。と言うか単純に声がとても好き(笑)ただ最近はフルボイスの作品が多いので、モブキャラに全く声がないのが少し、気になったけれど■CG絵師は夕凪セシナ氏・ぱん太氏・柊暁生氏。絵柄は似ていて複数原画故の違和感はない。パッと見は普通にかわいい絵で立ち絵は良いのだけれど、CGでの崩れが割と、目立つ。枚数は差分抜きで85枚、その内SD画が11枚。数字だけを見たら結構、淋しいけれどボリューム的に、あまり少なさを感じないと言うのはある。■難度読んで選択肢を選ぶだけ。選択肢は多くないし別に難しくはない。木ノ本姉妹は特に分岐が分かりやすい。■総評ギャグのノリが合えば良作、合わなければ駄作。私は見事にノリが合った為、ばっちり良作認定。ギャグ作品がやりたいならオススメ。★ネタバレ(↓に白文字で書かれています)新OPがゲーム内で一度も流れなかったのは何故?公式サイトに載せておいて製品版に収録されてないって一体どういうことなのか……