・シナリオ:☆☆☆☆・H度:☆☆☆・GAME:☆☆☆☆☆・音楽:☆☆☆・CG:☆☆☆☆・難度:☆☆☆・総評:82点■あらすじ――それは何気ない日常の崩壊から始まった。いつものように惰眠を貪る甲を揺さぶる声はなく、目覚めた彼の眼前にあったのは銃声と荒れ狂う閃光渦巻く戦場だった。彼を中尉と呼び、その部下だとというレインに促されるまま、シュミクラムを駆使し、仮想世界から脱する。そこには彼の知る世界とは無縁の荒廃都市があった。記憶にあった学生の自分は数年前に終わりを告げ、幾多の戦場を潜り抜けた凄腕の傭兵、そしてシュミクラムユーザーであるという現在。自らの内に眠り、喪失してしまった記憶から浮かび上がる事件……灰色のクリスマス。何故、自分が事件を追っていたのか――そして、自身の関わる境遇を知るべく、過去の記憶と現在を行き来しながら、やがて事件の顛末と隠された、真の意味を知ることとなる―――■シナリオ3つに大別された視点と3人のヒロインを通して断片的に明かされていく事件の伏線で構成されている。1:記憶を喪失したまま、組織に属さずに過去の断片を取り戻していく導入編2:事件の発端や関連、詳細を明かし、ルートヒロインである菜ノ葉の置かれた境遇を通して巻込まれる事件の中核編3:記憶の戻った主人公が組織を通して、明かされる思惑と組織衝突と千夏を救い、兵器を阻止するべく奮闘していく甲と明かされる新たな展開と簡易的にまとめてみましたが、一部に多少の記憶に戸惑う部分はあるが全編を通して質の高い内容。熱い戦闘や同メーカーの旧作フォースの欠点、ゲーム性の一人歩きを覆し、どのルートも目が離せない。ニ分割の【前篇】であるのは事実であるが今作1本で非常に練られた肉付けが為されている為、気にならず。欠点は多少、前篇故にかブツ切り的な終末で締めていることとルート外でヒロインが悲しいことになったり、燃える展開の代わりに鬱展開も満載なこと。それさえ、許容出来ればマブラヴオルタで感じて以来の名作になれる素質は充分にある。■H・レイン3(凌辱1含む)・菜ノ葉3(輪姦1含む)・千夏 3(凌辱1含む)・ノイ 2(凌辱1含む)※前戯のみなど差分回想は除く上記3人までが攻略ヒロイン。濃さはどれも可もなく、不可もなく。回想数は24あるが上述のように差分回想とサバイバルで追加分は省いてある■GAME今までの戯画BALDRシステムの引継でポイントやシナリオ攻略で解放される技の開発や機能拡張。旧作のコンボの怯み中断が無くなって、繋がりやすくなったこともあって、ほとんどの戦闘はACT苦手でも、装備次第でそれほどの難易度は感じないはず全体的に難易度変更はあるものの、どんどん育成さ出来るのは遅めで簡単に感じる人も多そう。遠距離型だと爽快感が薄まる気もするが爽快感や癖になるACTは三ツ星レベルシナリオのジャンプ機能が付いているが、章単位スキップでルート変更するとダメのは多少、気になった■音楽層々たる企画屋が音楽BGMを担当していてVOCAL主題歌はKOTOKO【Restoration】それと戦闘BGMに多分、片霧烈火がもう1曲。・声優井村屋ほのか(レイン)、安玖深音(菜ノ葉)、神谷奈央(千夏)、有栖川みや美(ノイ)、神村ひな(真)、さくらはづき(空)など■CG基本的には前作よりもムービー含めて、良くなっているがACTパートはあくまでもエロゲ界という範疇の中でのお話なのは仕方ない。一時期、菊池政治氏の原画が荒れた時期もあったが今作では枚数は少ないがほとんど、問題ない原画ではある■難度戦闘自体は上述の通りだが攻略時間は特にACTやり込むなら40時間弱くらいはプレイすることになる。また、サバイバルモード解放後は35勝くらいしないと御褒美はコンプ出来ないので多少の根気が必要■総評色々と伏線が張られたまま、未だ謎も多いが現時点では文句なしの良作。質、内容を伴っているので筆者的には充分に分割商法を許せると同時に戯画バルドチームに置いては、まだまだデフォ買いが出来ると思えた瞬間。ただし、ソフト単品ではモヤモヤした感じや暗い展開も多いのは悪しからず。★ネタバレ(↓に白文字で書かれています)外見でいけば、まずノイなのは揺るぎないが意外や意外というか、特にシナリオでは千夏ルートの一騎討ちやら千夏の義体云々の展開が燃えて良かったんだが、一番グッと来たのは菜ノ葉。『甲の代わりに私が泣こう。それで少しでも彼の苦しみや悲しみが軽くなるならば』って台詞と展開。何という逆転ホームラン。こういう形のヒロインの自己犠牲観念は結構、好きべ…別にロリが好き…とか、そんなんじゃないんだからねっ!そういうわけで(ぇDive2では箱舟計画やら、謎の多い空や真が多分、中心になってくると思うわけですが…真とかドミニオンの巫女ってことなんだろうなとは思うけど