・シナリオ:☆☆☆・H度:☆☆☆・GAME:☆☆☆・音楽:☆☆☆☆・CG:☆☆☆☆☆・難度:☆☆・総評:78点■あらすじ21世紀の初期、内浜学園は歴代でも最高の盛況の渦中にあった。新校舎を建立すると共に、廃校の決まっている旧校舎での最後の文化祭「総合学会」を成功させようと学生たちは尽力していた。主人公の奏が所属する「天文学会」はその活動内容・研究も未だ、未公表でいながら校内屈指の有名人ばかりが所属していた。文化祭を目前に控えた日、天文学会は学生執行部の依頼で学内の治安維持と不安の解消・緩和を引き受けることになる。「幽霊の出没」「特定事故多発区域」「眠り病」天文学会の前に立ちはだかる怪事件の数々……そして、時季外れに転入してきた寡黙な少女「ゆい」が現れたとき、運命の歯車が回りだす■シナリオ意図していた構想や展開が全て、上手く機能していたら名作とまでは言えるかは不明だが良作上位くらいになっていたと思える。何が悪いって構成が悪い。これが全て。いわば、現代版のループ物で「シュタインズゲート」と設定が結構、被っている部分もあるが設定は凝っているし、やりたい内容はわかる。公式からも読み取れる様に奏は幼馴染である佳織の家に間借りし、佳織は奏に惚れている、そお佳織を救い出し未来を切り開くというのがコンセプトにあるわけですが問題点が2つ。1:設定が濃いのに薄い2週間の期間という短さもあるけど、個別ルートが短くて、それを膨らませるイベントも少ない。なので、惚れた理由(佳織以外)や伏線がなく唐突感を覚える。2:構成ネタバレを含んでしまうがどう考えても演出上のメインヒロインがゆいである。佳織を救う物語がいつの間にやら、紆余曲折があってゆいを救い出す物語になっている。それはまあ、良いとして。ゆいを救うという展開前の佳織ルートが煽りを受けて、やっつけ展開。愛理・凪沙は良くありがちな展開だが普通。でも薄いあとアナザールートが微妙。個別後に出てくるもんだから、いくら「if」の物だとしても本筋の展開を防ぐという主旨をかなり、チープなものにしちゃってる。総じて、シナリオゲーながら惜しくて勿体無い展開が多かった。悪い作品ではないが設定が張り子の虎状態で設定にシナリオが負け気味。ゆいが気に入れば、買っても良い……んじゃないかな■H佳織→3愛理→4凪沙→4ゆい→5尺や濃さはまあ、普通か中の上くらい。ただ、各ヒロインに1シーンは足コキとかお尻の方のプレイが混じってるのは好印象(個人的感想です)ゆいは自慰で1枠で割とオカズに出来なくもない■GAMEプレイ環境は普通だがやや、動作が重い。画面はワイド固定で修正ファイル有テキストを進める度にキャラが動く。立ち絵やキャラの表情・演出が素晴らしい■音楽OP :∞未来挿入歌:ray of memoriesED :Salut.soleil!Vo.橋本みゆきすべて、みゆきち仕様。流石です。曲・使われ方と共に文句なしのクオリティ。特に挿入歌。■声優有栖川みや美(佳織)かわしまりの(愛理)民安ともえ(凪沙)青山ゆかり(ゆい) ヒロインのみ抜粋。安心の有名ドコロ仕様。キャラに合ってて、違和感なし。特に青山ゆかり嬢が良い所で最近、メインがみやびんで喜んでると不遇なヒロインなことが多いんだが泣いていいかな?■CG原画は深崎暮人氏と黒谷忍氏。枚数はイベントCGが88枚とSD原画14枚の計102枚で平均より、気持ち上くらい。あとSDですが成瀬未亜フル仕様。流石、SD原画兼副業声y(ryえ、順番逆?さて、メインの御二方ですがやっぱり、良くも悪くも深崎氏と言えば、水平線の印象が強い。本作もその水彩タッチが如何なく、発揮されている。立ち絵、原画も塗りもトップクラスという他ない。最早、Trumpleは深崎氏を取得したことがアドバンテージになると言えるレベル。ありがとうTrumple。深崎氏を買ってくれてありがとう■難度プレイ時間はプロローグ30分で個別が3時間くらい。アナザーとTRUE含めて17〜18時間。攻略は固定で佳織→愛理→凪沙→ゆい→TRUE■総評その発想が巧く、演出・展開されていれば紛れもない良作レベルだったと言える。題材は良かった。あと今一歩が足りない。全体的に見ると個別ルートの薄さやSF要素としての伏線が見えない不親切さ・動かされてる感の強いキャラクターと構成など、素材原石の研磨が足りない。残念ながら佳作で80点は付けられない。立ち絵・原画に魅入られて買うならば、オススメ出来るけど★ネタバレ(↓に白文字で書かれています)要所要所自体の感情を動かす力はあったと思うんだ。完全にメインは佳織救助の為に作られたゆいだけど。あと台詞の言い回しも悪くない。でも、ゆい以外が基本、踏み台化してるのがスッキリしない。……実は心底、みやびん不遇を憂いているのかも知れない。